発行/(社)三原青年会議所
編集/広報委員会
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今年2月末から活動してきましたリサイクル懇談会(参加団体:三原市女性会連合会、地球にやさしい三原推進協議会、国際ソロプチミスト三原、三原パイロットクラブ、三原ベンチャークラブ、ブレニューネット21、(社)三原青年会議所 順不同敬称略)が、持続可能なリサイクル推進社会を考えてゆくために、まず出来ることからやってみようと11月10日(日)にリージョンプラザで「リサイクルアドベンチャーフェスタ」を行いました。当日は天候にも恵まれ、一日とおして親子で環境を考えるイベントとなるよう企画が満載でした。
会社の事務所からでるコピーなどの古紙のリサイクルシステム形成で成果をあげられている市民団体「オフィス町内会」の方をお招きしてその事例を聞くことから始まったのがリサイクル懇談会でした。市民団体だけでも行政に頼らず、採算のとれるリサイクル活動をやっているところが日本でもあることは驚きでもあり、自分たちの活動の励みともなりました。
また、懇談会3回目には福岡から牛乳パックの再利用で活躍されている入沢志律子さんをお招きして講演会を開きました。一度決まってしまったゴミ回収システムに新たな分別回収を行政に仰ぐことの難しさと、それでも活動してゆくことの熱意と大切さを肌で感じることができました。
回を重ねる毎に、私たちの暮らすまちにゴミのリサイクルを根付かすことの重要性は高まるばかりでした。
今年は、まず市民意識の高まりを図ろうと11月10日(日)にリージョンプラザで「リサイクルアドベンチャーフェスタ」を催すことになりました。テーマは一日親子で触れ合える私たちのエコライフを体験すること。
内容は、さして目新しいものではありませんが、身近に出来るリサイクルを参加者が共にやってみる。体験してみる。そこから、リサイクルの重要性、必要性が分かってくるのではないでしょうか。
今年一年間、私たちはリサイクル懇談会を通じて三原市の環境問題について話し合ってきました。その一つの結果としてイベントを開催することとなりました。今後、三原市にとって何が、またどういう方法が環境に優しいまちなのか引き続き懇談会を重ねてゆきたいと思います。
日本はやっとリサイクル法が制定されて生活レベルで実施していく段階になります。私たちの暮らすまちが、「省資源・省エネルギー・リサイクル型社会」に向けて一歩でも進んでゆくよう来年も引き続き手を携えて考えてまいります。
澤井清子さん |
内海みゆきさん |
荻路洋子さん |
越野弘美さん |
田中誠志委員長 |
リサイクルアドベンチャーフェスタで、小学生の皆さんを対象に地球市民意識を高めてもらおうと「地球のたまごゲーム」を開催しました。今回は環境問題をテーマにしたビデオ「未来への約束」を見てもらい、世界の各地域に分かれて自国の抱える問題(食料、識字率、軍事力など)をみんなで協力して解決してゆくゲームを行いました。
●やはり自然や人やお金、食料がとても必要と分かりました。 (小5、男子)
●とても楽しかった。 (小3、女子)
●工場の煙などで、人が病気になってかわいそう。 (小5、女子)
●僕の北米には、いろいろな物がいっぱいあったので、いろんな人に分けたのでとても楽しかった。 (小5、男子)
●自分たちが何げなく雨が降っているなと思っているけど、排気ガスが混ざっている酸性雨が地球を汚しているということが分かる。 (小5、男子)
●それぞれの国のつながりみたいなのがゲームをして分かった。(小5、男子)
●どの国民と考えるのじゃなくて、地球人として考えていったらいいという事が分かりました。 (小5、男子)
●難しかった。 (小3、女子)
●アニメを見て、私は資源(自然)など大切にしなければならないことが分かった。(小5、女子)
●海や川などにゴミを捨てないようにした方がいいと思った。 (小6、女子)
●僕も環境汚染について気付いてはいたのだけど、あまり実行できなかったので考えていきたいと思います。(小5、男子)
●僕は新しい物を買って面白くなくなったら、すぐ捨てるからそれは止めたいです。(小5、男子)
●未来への約束を見てかわいそうだと思いました。 (小6、男子)
●外国のことがよく分かった。私たちが自然破壊をしているから、もっとリサイクルして、ゴミを海や川に捨てないようにしようと思った。(小6、女子)
●人間も自分のことばっかり考えず森林のことも考えればいいのに。(小6、女子)
●楽しかった。アニメを見て、ためになった。 (小3、男子)
●いろいろな国に寄付したりして楽しかったです。 (小4、男子)
●地球がいかに大切なものかが、よく分かって良かったです。 (小6、男子)
●未来への約束で、私達が生活が便利になって、その一方で自分たちにも被害が及ぶし、動物や植物にも被害が及ぶ事がわかりました。 (小5、女子)
●いろんな国で困っていることや、大変なことが起こってきているけれども、沢山援助して少しでも私たちにできることをやりたいと思いました。(小6、女子)
●世界には、私たちみたいに学校に行けたりする人たちだけじゃないから、人のことも考えないといけないということが分かりました。 (小5、女子)
●森林を大切にということが分かった。 (小6、女子)
●自然を大切にしよう。川も汚れるからきれいにしよう。 (小6、女子)
●未来への約束を見て、排気ガスとかで病気とかになってしまってかわいそう。(小5、女子)
市民のネットワークが活かされてできたイベント「ひとにやさしいまち・みはらフォーラム」に(社)三原青年会議所も参画させていただきました。このフォーラムは、これからの私たちの暮らすまちの姿を芸術をとおして考えてみる試みでもありました。そのフォーラムを抜粋で紹介いたします。
障害者とともに先駆的な芸術文化活動に取り組んでいる方々を講師・パネリストとしてお招きして行われたこの国際フォーラム初日は「基調講演」「パネルディスカッション」で構成されました。
心理学者・NIAD(National Institute of Art and Disabilitesアメリカ全国障害者芸術協会)代表
○自己実現としての創作活動はとても大切なことである。これは障害のあるなしに関わらず、誰もが芸術的創作活動をする権利を有しているからである。
○創造してゆくことは人間の尊厳に関わる自己の実現である。そのための環境づくりが大切である。
○絵画、陶芸、踊りなどの創作活動は自分を表現する手段。
○アメリカでも30年前は障害者の芸術活動への理解、関心は低かった。しかし、現在、世界のあらゆるところでこの創作活動を発表することができるようになった。
○世界各地を訪れたが、今回の三原のボードアートパフォーマンスは素晴らしい。これだけの演出は今までに見たことがない。
○参加者の芸術活動をとおした自己表現の場(アトリエ)となること。
○ギャラリーを設け、作品を世に出し、その素晴らしさをみんなに問うこと。
そのためNIADには、一人ひとりがゆったりと創作活動に専念できるスタジオ、アトリエがある。自分の思ったこと、感じたことを自由に表現し、スタッフは、制作者が困った時だけ手助けや、アドバイスをするだけ。あくまでも、自分の創意工夫でチャレンジさせる。それが、やがて展示され、評価されることで、作者のより一層の感動となり、さらに自分に対する自信が持てるようになるのである。
国際フォーラム二日目は、場所を県立保健福祉短期大学に移して、エリアス カッツ博士によるキーノートスピーチとシンポジウムが行われました。この模様をインターネットライブで世界中に配信したところ電子メールによる反響もありました。改めてインターネットによるボーダーレス社会の到来を感じます。このキーノートスピーチのライブは12月より録画としてご覧いただけます。
URL
http://www.urban.or.jp/home/mjc/
または
http://www.netcy.co.jp/mforum96/シンポジウム参加者(敬称略)
●コーディネータ 播磨靖夫((財)たんぽぽの家理事長) ●シンポジスト ミランダ プットマン
(NIAD主任絵画指導員)はたよしこ
(すずかけ作業所絵画教師)桜井里二
(特別養護老人ホームさくら苑苑長)進藤美津子
(県立保健福祉短期大学教授)
播磨(以下敬称略) アメリカのNIADの素晴らしい活動をカッツ博士からお聞きしましたが、皆さんは障害者の方たちの創作活動にどう携わってこられたのですか。
谷村 みずのき寮の作品に出会って、それまで私の中にあったダサイ、クライのイメージが一変した。その表現の自由さ、色使いの鮮やかさ、作品のみなぎるエネルギーにのめり込んでしまいました。
長 開園当時は暇だからということで絵を描くことから始めたのでした。そして、描いた絵で園生たちの心理とかを観察理解できればと思っていたら、実はプロも感心する作品を創っていたのです。
何故、園生にそれができたのかとみると創作活動が、施設の中で唯一、自由に自分を表現できる時間、場所だったからです。
清水 作業所では日常に使うクラフト品も製作していますが、創作活動には純粋な気持で取り組んでいます。海外の展覧会に出品して、直に優れた作品群に触れると、さらに創作の意欲がわいてきて、こちらが心配するくらい制作に没頭します。
岡崎 千葉盲学校で、触覚を通して作る作品には私が今までに体験したことのない深いものがありました。それからのお付合です。
播磨 皆さんが言われるように、誰もが才能を持っている。その才能をどう引き出して、それをどう見せ評価してもらうかだと思いますが。
清水 時間がかかってもお互いが良い部分を、表現する可能性を認め合うこと。
播磨 福祉施設がこれまで経済的自立の場としての機能を重んじる所だったため、直接にはそぐわない創造的活動には理解が得られないところがあります。
長 園生の作品を見る側の心の開放されるような感銘も大切です。人の気持ちを変える、癒す力が認められてきています。たしかに、作業所なので作業による収益が問われているのも確かです。その辺での理解がまだ不十分です。
谷村 絵を描くことより健常者の生活に近づこうとすることが大切じゃないかと、寮内での見方もありましたが、トヨタ財団からの援助もあり、創作活動の飛躍的な成果がありました。
播磨 これまでの日本は障害者の芸術創作活動への評価があまりなされてなかった。しかし、障害者の作品を通して、心が癒される新しい可能性も取り上げられています。
岡崎 ヨーロッパにはすでに生の芸術としてマーケットができている。これは、芸術性への正当な評価がなされているということです。スイスのアール・ブリュト・ミュージアムなどはその活動で有名です。
長 まちの中に、もっと交流しながら創作活動ができる、受け入れられる自由な空間が拡がれば素晴らしい。
谷村 可能性はたしかにあるのだから、その才能を見いだし、引き出し、伸ばしてゆく場、そのための人材の育成がやはり必要です。
清水 健常者と障害者との差が芸術創造性にはない。その中で与えられるのではなく、個性を自らが伸ばしてゆく社会に期待します。
岡崎 やはり、障害のあるなしを越えた人間というものを見つめてゆき理解してゆくための人と人との関りが不可欠。
播磨 皆さんのお話しを伺っていますと、日本の社会がどう変わってゆかなければならないかと考えると、多様性を認め合う社会、個性を尊重し合う寛容な社会ではないでしょうか。
芸術は私たちの生活の中で正に虚の部分です。お金をかせいでメシを喰うのが実の部分なら、普遍的な、見る者も元気になる創作活動が実を活かしていくことになるのではないでしょうか。
この芸術活動が身近なものとして、この地、三原から育まれることを期待します。
本日はどうも有難うございました。
近年、これまでのような全国一律・効率一辺倒のまちづくりではなく、地域の特性と地域住民の意志を活かした個性豊かな地域づくり、つまり住民が主体となってまちづくりを行なう『地域の自立』が求められるようになってきました。『地域の自立』にはまず地域住民一人ひとりの自立が必要です。そして、あらゆる人がいきいきと輝き、希望に満ち溢れて自立して生きてゆける「ひとに優しいまち―みはら」の構築こそが、真の自己実現社会(=真福祉社会)への扉を開いてくれるのではないでしょうか。
これは従来のような第1セクター(行政)主導のまちづくりのシステムで出来ることではありません。先の阪神淡路大震災の教訓によっても、住みよい地域社会を創ってゆくには、第1セクターだけではなく、第2セクター(企業)、第3セクター(住民)の『参加=交流』が必要不可欠であることが明確になりました。
私たち(社)三原青年会議所は、行政だけでなく、多くの団体や企業と企画連携しながら、ボードアートとエイブルアートのイベントを開催いたしました。子どもからお年寄りの方まで障害の有無にかかわらず多くの皆様にご参加いただけたと考えております。このような地域における市民活動の芽生えと充実への営みこそが、自己実現社会への第一歩ではないでしょうか。あらゆる人の自己実現への願いや自発的に自立した様々な市民活動が、ますます活発になり永続性のある活動に発展してゆくためには、諸条件の整備と『参加=交流』が必要です。そして、取組みが急務のこれからの地域福祉の構築という作業を通して、「市民参加=市民交流」を育んでゆかなければなりません。
●コーディネータ | |
播 磨 靖 夫 |
|
●パネリスト | |
谷 村 雅 弘 |
長 恵 |
清 水 啓 一 |
岡 崎 清 子 |
市制60周年を迎えた三原は、今、保健福祉学園都市の実現に向けて動いています。キーコンセプトの「健康」と「福祉」は超高齢社会となる21世紀の私たちのまちを考えてゆく上でとても大切なことなのです。健康で幸せに暮らす、この誰もが有する権利。これを芸術的な創作活動から捉えたのが「ひとにやさしいまち・みはらフォーラム」。市制60周年記念協賛事業として11月13日(水)〜18日(月)の間「健康と芸術」をテーマに人間の5感に基づくイベントを繰り拡げました。
駅前の一コマ
ABLE ART '96 in MIHARA
創る楽しさ、陶芸教室
香の世界
KIRAKU 夢紀行
“やっさもっさ”では来年もモニターを募集いたします。私たち(社)三原青年会議所は市民の皆さまとのコミュニケーションを図り、愛され、親しまれる広報紙を目指しています。アンケートにお答えするご意見、ご感想をお寄せいただくモニターの方を募集いたします。
1997年1月号〜11月号まで
〒723 三原市皆実町1331-1
三原商工会議所内
(社)三原青年会議所 広報委員会宛
TEL(0848)63-3515
FAX(0848)62-1141
(社)三原青年会議所は現在、三原市及び近隣町村の40歳までの青年約80名(内、女性会員4名)で組織されています。そして、次代を担う青年としての指導力の開発や、「明るい豊かな社会」を構築するための社会開発運動に積極的に取り組んでいます。ぜひ、私たちと一緒に「明るい豊かなまち三原」を目指して活動してみませんか。
・年齢25〜35歳(原則として)
・三原市内及び近隣町村に在住、または勤務されている方。
・性別は問いません。
・まず規定の入会申込書と会員2名の推薦書を提出していただきます。説明会・面接の後、4月〜6月例会の間、仮入会員として青年会議所活動に参加していただき、入会の意志を確認の上、7月に正式入会となります。
・1997年3月19日(水)
※詳しくは(社)三原青年会議所事務局までお問い合わせください。
〒723 三原市皆実町1331-1
三原商工会議所内
(社)三原青年会議所
会員拡大研修委員会宛
TEL(0848)63-3515
FAX(0848)62-1141
本年、「『共創』〜今、夢を蒔くとき」をスローガンにひとに優しいまち、環境に優しいまちの姿を市民と皆様と一緒になって考え歩んで来ました。また、今月行いましたリサイクルアドベンチャーフェスタ、ひとにやさしいまちみはらフォーラムに参加された皆様の笑顔や真剣な眼差しに触れ、真摯な気持ちでこれからも取り組んでゆかねばならないと感ぜずにはいられません。
来年(社)三原青年会議所は創立35周年を迎えます。これからも私たち市民が私たちの手で創り上げてゆくまちづくりに励んでまいります。皆様の更なるご指導ご鞭撻を賜わりますようお願い申し上げます。
理 事 長 | 小野 恵 |
担当副理事長 | 松田俊一郎 |
広報委員長 | 磯根 淳志 |
副 委 員 長 | 金谷有紀子 |
委 員 | 宇佐 伸次 宇野 司 須崎 裕之 平木 哲也 松浦 弘路 松野 諭 |
『やっさもっさ』は、1月から11月まで毎月1回3万2千部発行し、新聞折り込みを中心に配布しております。何卒ご愛読ください。